EURUSD、10か月ぶり高値圏で推移
成長の鈍化、金利の低下、前年比インフレの落ち着きにもかかわらず、ユーロは対米ドルで相対的な強さを維持しており、直近数か月以前には見られなかった高水準(おおよそ1.14〜1.15)に留まっています。現在の約1.1740という水準は、その強さを改めて示しています。
この底堅さは、欧州中央銀行(ECB)が利上げに踏み切るとの期待を反映している可能性があります。1か月物ESTR先物では、7月から8月にかけての利上げが完全に織り込まれている一方、米連邦準備制度(FRB)は据え置きが予想されています。また、ユーロ圏の貿易収支が依然として黒字である一方、米国は構造的に赤字である点もユーロを支える要因となっています。
EURUSDは2025年6月以降、1.15〜1.18の広いレンジ内でほぼ1年間推移しています。特に3月は、米ドルの伝統的な安全資産としての役割が目立たなかった一方で、レンジ上限から下限へと一時的な移動が見られました。
このようなレンジ相場はEURUSDでは珍しくなく、2023年11月から2024年11月にかけても1.0650〜1.1050のレンジで推移していました。より広い視点では、株式市場が強く上昇する局面ではUSDが弱含む傾向があり、逆に株式の強さがUSDの下落を反映しているケースも見られます。
インプライド・ボラティリティは依然として低水準で、主要通貨ペアらしく1か月物で5.97%、3か月物で6%となっています。これはS&P500におけるVIX(現在20.70)に相当する指標です。
テクニカル分析
価格は再び1.18付近のレンジ上限を試しており、株式市場の強い上昇と整合的な動きとなっています。50期間移動平均線はほぼ横ばいで、現在の価格はその上に位置しています。また、3月初旬には弱い上昇トレンドラインを上抜けています。

方向性は依然として不透明です。レンジ内に留まる限り、基本シナリオはサポートとレジスタンス間での往来となり、1.15方向への回帰も想定されます。
1時間足では、初期サポートは1.1720および1.1675に位置し、短期の上昇トレンドラインは1.17付近にあり、直近では重要な注目ポイントとなります。

上値では、1.1775に初期レジスタンス、その上に1.18が控えています。現在の水準では、レンジ上限付近でのショート戦略が検討可能であり、厳格なリスク管理が求められます。